26‐27シーズンのマンチェスターユナイテッドは攻守にわたって非常に充実した顔ぶれが揃っている。特にFW陣がすごい。
前線はザークツィー、エンベウモ、ラッシュフォード、マテウス・クーニャ、アマドという強烈なメンバーが揃っており、トップ下には昨季プレミアリーグ新記録の21アシストを記録し、年間最優秀選手に選ばれたブルーノ・フェルナンデスがいる。ボランチのティーレマンス、メイヌー、バレバは攻守にわたってハードワークができるチームの心臓だ。
フォーメーション
ビルドアップ
基本のフォーメーションは4-2-3-1だ。最終ラインからのビルドアップが難しい場合にはボランチのメイヌーが2CBの間に降りてきたり、SBの一人が上がらずに最終ラインに残って3バックの形を作ることで数的有利を生み出そうとすることがある。CF(クーニャもしくはザークツィ)とトップ下のブルーノが中盤に降りて攻撃の組み立てに参加し、ティーレマンスが前線へと飛び出すことでチャンスになるパターンが多い。
攻守の形とキーマン
エンベウモ、ラッシュフォード、クーニャはウイングとCFの両方で起用されており、試合中にウイングの選手がCFと位置を入れ替えて攻撃することもある。エンベウモはスピーディな展開を好むウイングの選手だが、第6節のトッテナム戦ではCFで起用され、左サイドから仕掛けたクーニャのパスを受けてボックス内で反転、左足でゴールを決めている。
今季CF起用されることが多いクーニャは純粋なCFではなく、チャンスメイクや2列目からの飛び出しを得意とするタイプのFWだ。昨季CFで11ゴールを決めたベンヤミン・シェシュコが故障明けの現状、カウンター時にスピーディな裏抜けを狙えるエンベウモのCF起用が得点力向上のきっかけになるかもしれない。
ティーレマンス、メイヌー、バレバは攻守にわたって肝となる役割を求められている。守備では中盤における相手ボールホルダーに対する潰し、自陣ペナルティエリア内での決定機阻止、攻撃では2CBの間に降りてのビルドアップ参加(主にメイヌー)、前線への飛び出し(主にティーレマンス)とボランチはやや負担過多な状態だ。
守備時は4-4-2のブロックを形成するが、攻撃参加するティーレマンスが前線に飛び出している状態でボールを失うと相手のカウンターに対してボランチのメイヌーもしくはバレバが一人で広大なスペースをカバーしなければならなくなり最終ラインは必然的に丸裸になる。
押し込まれる展開の守備にも不安がある。FWの選手によるプレスが甘くブロック全体も構えすぎになる傾向があるため相手チームに崩しの時間と余裕を与えてしまっている印象だ。爆発力のある前線の攻撃に復調が見える中、守備組織の改善が待たれる。
一方でボランチのバレバはマンチェスターユナイテッドを牽引する存在になるかもしれない。 リーグ戦6節のトッテナム戦に途中出場したバレバのパフォーマンスには度肝を抜かれた。守備では中盤やゴール際で危険な局面をことごとく潰し、攻撃では相手選手が密集した中盤をワンタッチパスで易々と攻略して見せた。フィジカルとボール保持にも秀でている。相手選手2人を背負いながらボールをキープし見方にパスを繋ぐ場面もあった。
昨季からの変化と今後の展望
今夏、カゼミーロが契約満了で退団した。彼は中盤守備の要であると同時にセットプレーにも強く、ブルーノ・フェルナンデスのアシストから昨季6得点を決めた選手でもある。カゼミーロの穴を埋めるのは難しいと言わざるを得ない。
クラブは今季ティーレマンス、アンドレイ・サントス、バレバの3人を獲得した。ティーレマンスは既に攻守にわたって欠かせない存在になっているし、バレバは22歳にしてワールドクラスの実力をもつ超有望株のボランチだ。
前線、中盤、最終ラインとキャストは揃っている。守備が締まってくればFW陣の得点力も一層高まってくるはずだ。


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